秋遍路 |
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秋祭 |
老人と子供と多し秋祭 高浜虚子 漁夫の手に綿菓子の棒秋祭 西東三鬼 |
生身魂 いきみたま |
生身魂七十と申し達者なり 正岡子規 |
梶の葉 |
手をとつて書かする梶の広葉かな 高浜虚子 梶の葉の文字瑞々と書かれけり 橋本多佳子 |
解夏 げげ |
雲晴れて解夏の鶯きこえけり 河東碧梧桐 |
硯洗 すずりあらい |
硯洗ふ墨あをあをと洗れけり 橋本多佳子 |
高きに登る |
高きに登る日月星農皆西へ 高浜虚子 |
七夕 たなばた |
七夕や髪濡れしまま人に逢ふ 橋本多佳子 |
鬼灯市 ほおづきいち |
墓参 |
凡そ天下に去来程の小さき墓に参りけり 高浜虚子 |
盆具 ぼんぐ |
山川に流れてはやき盆ぐかな 飯田蛇笏 |
盆礼 |
盆礼に忍び来しにも似たるかな 高浜虚子 |
真菰の馬 まこものうま |
迎鐘 むかえがね |
金輪際わりこむ婆や迎鐘 川端茅舎 |
迎火 むかえび |
一束の地の迎火に照らさるる 橋本多佳子 |
流灯 |
流灯や一つにはかにさかのぼる 飯田蛇笏 流燈を燈して抱くかりそめに 橋本多佳子 |
温め酒 あたためざけ |
悦びにをののく老いの温め酒 高浜虚子 |
菊供養 |
生姜市 |
鹿寄せ |
鹿寄せの鹿帰りゆく鳴きながら 高浜虚子 |
万燈 まんどう |
なんといふ暗き万燈顧みる 橋本多佳子 |
鬼貫忌 おにつらき |
鬼貫忌心ひそかに面白し 河東碧梧桐 |
原爆忌 |
広島の忌や浮袋砂まぶれ 西東三鬼 |
草市 |
日陰して孔雀いろなる草の市 飯田蛇笏 |
秋の季語一覧(行事)貫田峰俳句 歳時記
